シャッタースピードを操る

シャッタースピードを操る カメラ・写真

写真は、絞り、ISO感度、シャッタースピードの3つの要素を設定して撮るわけですが、今回はそのシャッタースピードにフォーカスを当てて説明していきたいと思います。

シャッタースピードでどんなことが出来る?

ボケを得るためにAモードで、絞り開放で撮るってよくすると思います。そのときシャッタースピードはオートですね。
では、シャッタースピードをコントロールするとどんな写真がとれるか、見てみましょう。

①シャッタースピードを速くした場合
作例
飛んでいるトンボを止めて撮った作例です。
これはシャッタースピード(1/4000秒)です。
高速に羽を動かして飛んでいるのですが、ピタッと止まったように見えます。

②シャッタースピードを遅くした場合
作例
夜景と光跡を撮った作例です。
これはシャッタースピード(10秒)です。
左の光跡は、電車が走った後です。電車そのものは映らず光跡だけが写っています。

如何でしょうか。
とても面白い写真が撮れます。
後は、下のような写真をとって、子供と「飛んでる!」と遊んだりしています。
作例
これは、それほど速くないですが、シャッタースピード(1/640秒)の作例です。
止まって見えますよね。
少し画像が圧縮されて解像度が落ちてるので、ブレている様に見えますが、実際の写真は止まっている様に見えます。

では、シャッタースピードって意味は簡単に理解できると思いますが、どのようなシーンでどう調整するかって、いまいち上手くできないんですよね。
そんなシャッタースピードについて解説していきます。

シャッタースピードって何?

そもそもシャッタースピードとは何か、それは「シャッターを切るスピード」です。もう少し具体的に説明すると、シャッターを開けてる時間です。シャッターを開けている間、センサーに光が取り込まれ映像が記録されるのです。その時間がどれぐらいかと言うことです。
シャッタースピードは、「1/100秒」や「1/1000秒」と表記されこれは0.01秒や0.001秒を表しており、いかに速いかわかります。また、「10秒」「20秒」といった設定も可能で、長い時間シャッターを開けることが出来ます。
シャッタースピードを速くする(数値を小さくする)ことをシャッタースピードを上げる、シャッタースピードを遅くする(数値を大きくする)ことをシャッタースピードを下げるといいます。

シャッタースピードを変えるとどうなる?

シャッタースピードを変えるとどうなるか、説明していきます。

◎シャッタースピードを 上げた 場合

 シャッターを開けている時間が短くなります。そうするとセンサーに光が取り込まれる時間が短くなるので手ブレしにくくなります。
手ブレしないシャッタースピードの目安は “1/焦点距離”と言われており、それ以上に上げておけば問題ありません。
 また、センサーに光が取り込まれる時間が短くなるので、写真が暗くなります。絞りを開けるか、ISO感度を上げるかで調整が必要です。

◎シャッタースピードを 下げた 場合
 シャッターを開けている時間が長くなります。そうするとセンサーに光が取り込まれる時間が長くなり、シャッターを開けている状態で動くとブレが発生します。これは、被写体が動いてもカメラマンが動いてもいけません。
 また、センサーに光が取り込まれる時間が長くなるので、写真が明るくなります。暗所で明るく撮影するときにシャッタースピードを下げますが、ブレに注意が必要です。

シャッタースピードを上げる場面

シャッタースピードを上げる場面は下記の2つです。

◎暗く撮りたい(明るい場所での白飛びを防ぎたい)
 真夏の炎天下で、絞り開放で撮りたい場合に、絞りを開放すると明るすぎて白飛びする場合があります。その時に少しでも光を取り込む時間を減らすために、シャッタースピードを上げます。条件によってはシャッタースピードを1/8000にする必要がある場合もあります。

◎素早く動くものを撮りたい
 素早く動くものを撮るには、その被写体を止める必要があります。動いているとブレてしまうので、高速でシャッターを切って、静止しているかのように撮ります。
 走っている子供を撮るときや、水しぶきを止めて撮りたい時などにシャッタースピードを上げます。下の作例は、シャボン玉が割れる瞬間を撮ったものです。
(作例:しゃぼん玉が割れる瞬間)
作例

シャッタースピードを下げる場面

シャッタースピードを下げる場面は下記の2つです。

◎明るく撮りたい
 暗い場所で明るく撮りたい際に、シャッタースピードを下げる(センサーに光が入る時間を長くする)ことによって、より多くの光を取り込み明るく写します。ただし、センサーが開いている間にカメラが動く、または被写体が動くとブレが発生するので注意が必要です。三脚を使って夜景を撮る場合などにシャッタースピードを下げます。

◎ブレた写真、光跡のある写真を撮りたいとき
 ブレた写真や光跡のある写真を撮ろうとすると、シャッターが開いている間に被写体が動かないといけません。また、カメラマンの手振れも発生しやすいので、三脚を使用するなど注意が必要です。
 ブレた写真は、例えば人通りの多いところでシャッタースピードを下げると、歩いている人はブレて写るので、肖像権の問題を回避したり、止まって被写体が浮き上がったように見えるので、視線を誘導する効果があります。
(作例:橋の上の車の光跡)
作例

シャッタースピード設定の注意点

 シャッタースピードを上げる場合、光を取り込む量が減りますので、曇りの日や暗い部屋なのでは、光量不足で写真が暗くなってしまう可能性があります。その場合は、絞りを開放にする、またはISO感度を上げるなど工夫が必要です。
 シャッタースピードを下げる場合、光を取り込む量が増えますので、日中や明るい室内では白飛びしてしまいます。その場合は、絞りを絞る、またはISO感度を下げる必要がありますが、それでも白飛びすることが多くNDフィルターで光量を抑える必要があります。

最後に

 シャッタースピードについて理解いただけたでしょうか。上げる、下げるで面白い写真の表現ができます。また、シャッタースピードで光量もコントロールできます。是非意識して写真を撮るようにして、これぐらいのシャッタースピードなら手振れしない、これぐらいのシャッタースピードならこれぐらいの明るさ、などの感覚が身についてきたら、写真が上達してくると思います。

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